「市民のための健康スポーツ講座 報告」(第640号令和5年4月1日)

市民のための健康スポーツ講座 報告 3・11

健康スポーツ医学委員会 委員 綿谷 茂樹

 
日時:令和5年3 月11日 土曜日 午後2 時~4 時
場所:ハーティ21 ハーティホール
講演:「長生きのための料理で健康づくり ~女子大生の食べ方の現状と将来の家族の健康づくり~」
演者:園田学園女子大学 人間健康学部 食物栄養学科 教授 松葉 真 氏

(内 容)
まずは原秀憲副会長のご挨拶で開会、健康スポーツ医学委員会白壁昌弥委員長の司会にて松葉真先生の講演会が進められました。
最初は松葉先生の女子大での講義内容についてのお話がありました。災害時にガスや電気が使えなくなった時のソーラークッキングの仕方、調理の仕方によって摂取エネルギーが変化すること、などの内容でした。
次に運動部の女子大生の食事の調査、栄養分析についてお話しされました。女子大生がカルシウムを何から摂取しているか?アンケートをしてみると、主としてホットケーキで摂取している学生もいました。医師会の先生方は牛乳が1番多いのではないかと予想されると思いますが、ヨーグルトから摂取する学生のほうが2倍多かったのです。それでは鉄分は何から摂ると思いますか?実は卵から摂取すパート住まいの学生によっても食べる食材が変わります。つまり、1人1人の生活習慣によって摂取しやすい食材は異なるのです。高齢者も同じように1人1人で食材の好みや習慣が異なります。私たちは、貧血の方に鳥のレバーを食べましょうとよく勧めますが、実際に食べる人は少ないのかもしれません。その方の実際の食生活を考えて、食材や、調理の仕方を指導出来たらよいとの話もありました。
後半は、高齢者の食事のお話をされました。肉類や乳製品の摂取が望ましいと考えられます。しかし肉類は値段が高いことが毎日食べない理由にあがっていました。また牛乳は飲むと、気分が悪くなったり、下痢をしたりする人が多いとのことです。

まとめに、確実に身につけるための食事法の4つの要点を示されました。
1. 食事は、ゆっくり噛んで食べる
2. 食後の運動は、1時間以上経ってから実施する。
3. あらかじめ、予備消化した食品(ヨーグルトなど)を食べる
4. 食品の食べ合わせを考える

講演会の参加者は、20人くらいでした。ほとんどが高齢の方だったので、女子大生の話のところで寝てしまう方もいらっしゃいました。
聴衆ターゲットを決めた内容の選定や市民への広報の仕方など、委員会での検討が足りなかったのかもしれません。次回に向けての課題となりました。