1)疾患の特徴  
病原体は主としてコクサキーウイルスA16型とエンテロウイルス71型で、主に飛沫感染である。流行は夏に多い。発熱、口腔・咽頭、粘膜に痛みを伴う水疱・潰瘍、手、足末端や臀部の発疹、水疱(水疱と違って破れたり、痂皮になることなく消失する。)を生じるのが特徴である。時に、無菌性髄膜炎を認める。最近脳症を合併する重症例の報告がある。潜伏期間は、2~7日。一般的な予防の心がけしかない。
 
2)登園登校基準  
発熱や口腔の水疱、潰瘍のある間は飛沫感染をする。糞便中には2~4週間ウイルスの排出はあるが、解熱して元気になれば、周囲への感染力は弱くなるので登園、登校は可能である。まれな重症例は高熱と脳症状を発してくるので、症状の急変には注意が必要である。保育所で回復期の乳幼児のおむつの世話をしている場合には、保育者の手の消毒が必要である。また、子供達の手洗いも励行させる。