新年のご挨拶(第553号 平成28年1月1日)

(第553号 平成28年1月1日)
尼崎市医師会会長 黒田 佳治

新年明けまして、おめでとうございます。会員の皆様には輝かしい新年を健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。今年は尼崎市医師会設立100 周年です。新たな気持ちで未来に向けて、医師会を運営していきたいと思います。昨年中は、皆様には医師会会務にご協力いただきまして厚くお礼申し上げま す。昨年も安倍内閣は数の優位で国民の支持が得られないまま、安全保障法案を成立、沖縄県では住民の民意を無視した普天間基地移転など安倍内閣の意のまま に政治が進んでいます。次年度の診療報酬改定も本体はプラス0.49%(医科:歯科:調剤の配分比率は1:1.1:0.3)で、薬価と材料価格はマイナス 1.33%(薬価=マイナス1.22%、材料=マイナス0.11%)で、ネット改定率はマイナス0.84%となります。昨年から尼崎市におきましても、こ れから迎える今までに経験したことのない超高齢化少子化社会に向け、地域医療構想、地域包括ケアシステム、医療、介護、福祉の連携、認知症対策などの準備 を始めました。まだまだ準備段階でどんどんスピードアップしていかなくてはなりません。
いつも言っていますが、国民にとって一番大切な財産は、生命であり、健康です。これを守るのが政府、行政の責任であり、私たち医療従事者の責任と考えま す。我々は患者さんをはじめご家族や医療機関を訪れるすべての人たちのことを考え、無駄を省き、誠意をもって医療を提供するのはもちろん、医療の最前線に いる我々が医療行政の間違えに対して声を上げることも現場の医療従事者としての責任だと思います。国民に命の大切さ、健康の大切さをわかっていただき、健 康に対して真摯に考えていただけるように啓蒙したいと思います。適塩化運動や受動喫煙防止、禁煙運動、糖尿病対策など医師会がすべき市民活動を積極的に行 いたいと思います。
さて、尼崎市医師会では「阪神医療福祉情報ネットワークh-Anshinむこねっと」の仮運用が終了し、昨年4月からは「阪神医療福祉情報ネットワーク 協議会」として出発しました。二次救急システムでは搬送受け入れまでに4回以上の問い合わせが必要であった件数が、尼崎市では昨年1月は8.3%であった ものが10月には1.8%にまで減少し、全国から注目されています。次に新医師会館の事ですが、平成25年の代議員会で決定されましたように県立塚口病院 移転後の跡地に休日夜間急病診を含む新医師会館の建設が実現できますように引き続き、会員の意見をお聞きし、尼崎市と調整していきたいと思います。
今年も会員の皆様、名誉会長、顧問、参与の皆様、執行部、役員の皆様、事務局職員の皆様の御協力のもと、100周年を迎えた尼崎市医師会がますます発展 して参りますように会務を推進して行きたいと思います。皆様にはくれぐれも健康に十分ご留意の上、このよき年をお過ごしください。平成28年が尼崎市医師 会の皆様にとってすばらしい100周年の年になります事を心から祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。