平成29年度 第6回臨時代議員会 会長挨拶 (第569号 平成29年5月1日)

本日、一般社団法人尼崎市医師会第6回臨時代議員会を開催いたしましたところ、お忙しい中多数の代議員の先生方に定刻に御参集いただき厚くお礼申し上げます。また、ご多忙の中、郷司医務監、西村名誉会長、槇林名誉会長、藤原顧問をはじめ、多くの参与の先生方におかれましてはわざわざご臨席いただき錦上花を添えていただき厚くお礼申し上げます。本日の臨時代議員会ではご案内の通り、日医代議員会、県代議員会経過報告、平成28年度補正予算について、定款施行細則変更についての報告事項、関西労災病院上松理事退職に伴う理事役員補欠選挙、議案としまして議長副議長の任期についての定款変更、次期役員の任期短縮について、平成29年度の尼崎市医師会事業計画とそれに基づく予算、会費等賦課徴収に関する件の5議案を上程いたしますのでよろしくご審議、ご承認下さいますようにお願い申し上げます。
この1年を振り返りますと皆様のご協力で昨年100周年事業を無事終えることができました。一般社団法人尼崎市医師会旗を新調、ホームページのリニューアルもいたしました。塚口病院跡地に建設予定をしておりました新医師会館は土地用途制限の問題、定期借地権等の問題で残念ながら前回代議員会で白紙撤回となりました。今後も新医師会館建設に向け建設用地の確保に鋭意努力してまいります。世界におきましてはトランプアメリカ大統領の就任に伴い、北朝鮮やシリアなど世界情勢が緊迫しております。イギリスのEU離脱や現在行われていますフランスの大統領選挙の結果によってはフランスのEU離脱も考えられ、EUが崩壊する可能性があります。また世界各地でのISによるテロが勃発し、アメリカファースト、フランスファーストというような保護主義的な政策が取られようとしています。このように世界情勢が不安定な時こそ市民が安心して生活できるように生活の安全保障である必要な医療がちゃんと受けられる医療提供体制を提供するという医師会の使命があります。少子高齢化を背景に日本の医療を取り巻く環境も大きく変化しています。社会保障費の増大や医療費の伸びも大きな問題です。経済財政諮問会議で、塩崎厚生労働相は、次年度の医療計画・介護保険事業計画の策定や、国民健康保険改革で都道府県を医療や介護の司令塔と位置付け、制度・予算面などから「保健ガバナンス」の抜本的強化を図っていく考えを表明し、都道府県に、医療機関・保険者の自発的な行動変容を促す役割を期待し保険者協議会を改組、強化する方針を示しました。今まで通り、われわれ医師会は日医、県医と一体となって国民皆保険を堅持するために活動してまいります。これからも行政と力を合わせ市民の健康寿命の延伸、認知症対策、少子化対策、危機管理対策等に努力していきたいと思います。今年度は平成30年度から尼崎市で本格稼働する地域包括ケアシステムの構築、整備をしなければいけません。地域医療構想の調整会議も始まります。これからの尼崎市医師会の役割が一段と重要になると思います。尼崎市が行っています「尼崎市在宅医療・介護連携会議」の協議で尼崎市医師会内に「尼崎市在宅医療・介護連携支援センター(仮称)」の設置を求められ、受託いたしました。これからこのセンターを中心に地域包括ケアシステムの構築をどんどん推し進めたいと思います。
市民、医師会員のための生涯教育、市民フォーラム、予防医学、医療安全、自浄作用活性化、高齢化対策、災害対策、感染症対策などの充実を図るとともに医師会危機管理体制の充実を図りたいと思います。尼崎市医師会のよき伝統である「和をもって尊しとする」「学閥を作らず」をもって会務を運営いたしますと共に、今年の新年のごあいさつで申し上げましたように、利己主義を克服し、お互いに関心を深め、尊敬し合い、認め合い、心を開き、受け入れ合うことを基本に、会員同士や多職種の方々との親睦、融和に力を入れ、連帯精神の基、一致して101年目を迎えました医師会の更なる発展を推し進めていきたいと思います。代議員をはじめとする全医師会員の皆様の温かいご支援、ご協力を心からお願いし会長の挨拶といたします。